やすこふのお金の知恵袋

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【お金の不安を解消】年金の仕組みを理解して老後に備える

どうも。やすこふです。

3人家族のパパとして家計を支えながらゆるーく経済的自立を目指しています。

 

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前回は、個人に合わせた老後必要になる資金の計算方法について考え、「老後2000万円問題」への対応策を考えました。

【過去記事】

www.yasukofu.jp

 

しかし、まだまだ老後資金に関する不安はいくつもあると思います。

例えば、年金の繰り上げ受給が検討されているというニュースや、私たちが高齢者になる頃には年金が支払われなくなるのではないかといった噂は、想定していない不測の事態が起こるのではないかという漠然とした不安を抱かせる原因にもなっています。

そこで今回は、日本の年金制度について掘り下げてみたいと思います。

私たちが日頃納めている年金はどうなっているのかなど、日本における年金の仕組みを解明することで、年金への知識を養い、不安を解消していきたいと思います。

 

それではよろしくお願いします。

 

 

公的年金制度の仕組み

年金には、国民全員の加入が義務付けられている国民年金と、会社員や公務員が国民年金に上乗せして加入する必要がある「厚生年金」があり、この2つを公的年金といいます。

 

公的年金制度は、自分が支払った保険料を自分が受け取るのではなく、現役世代が納めた保険料を高齢者の年金に充てる賦課方式を採用しています。

現役世代が稼いだお金の一部として納める保険料は、引退世代の年金となるわけですが、今の現役世代も将来引退すれば、未来の現役世代が年金保険料を納めてくれることで、年金は繋がっていくという仕組みです。

 

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将来に備えた日本政府の年金運用

賦課方式には難点があり、少子高齢化社会では未来の現役世代が少なくなるため、保険料を納める人数も少なくなってしまいます。

そのため、年金受給額が少なくなっていく可能性もあり、自分が高齢者になる頃には年金が受給できなくなるのではないか、年金を納めずに貯蓄に回したほうがよいのではと思う人もいるわけです。

 

しかし、私は将来の年金についてあまり過度に心配する必要はないと思います。

日本政府は、ちゃんと将来の私たちの年金のことまで考えてくれているからです。

政府は、現役世代から納めてもらう年金保険料のすべてを引退世代に年金として給付するのではなく、一部を年金積立金として、将来の不足分を補う仕組みを作っています。

しかも、ただ積み立てておくだけではなく、年金を運用することで資産を増やしていっています。その積立金を運用する機関を、GPIF(年金積立金管理運用独立法人)と言います。

GPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)は、現役世代が支払っている年金保険料の一部を年金積立金として運用しており、2020年度実績で37兆8000億円の黒字、過去20年間の累積収益額は95兆3000億円となりました。

 

とはいえ、現役世代が少なくなっていくことは目に見えていますから、老後に備えた資産形成をしておくことは、自分を守る意味で必要だと思います。

 

年金は払い損か?

国民年金の保険料は、直近では月額約16,500円程度で推移しており、40年間で納付額は累計800万円弱と予想できます。

それに対して、国民年金の受給額は年額78万円で、95歳まで生きたとすると受給額の累計は2,340万円となります。

65歳から約10年生きれば元が取れて、その後は長生きすればするほど得になるということになります。

 

厚生年金の保険料は、平均年収500万円の方は40年間で納付額は約1,800万円になります(国民年金保険料を含む)。

それに対して、厚生年金の受給額は、40年×500万円×0.005481=年額約110万円。これに国民年金の受給額(78万円)を足すと、95歳で受給額の累計は約5600万円を受給できます。

年収・勤続年数次第ですが、同じように10年生きれば元が取れますし、国民年金よりも大きな金額を受給することができます。

 

このように見てみると、毎月継続して年金保険料を積み立てるだけで、ノーリスクでこれだけの金額が返ってくるわけですから、年金を払って損をする可能性は低いと言えると思います。

 

公的年金制度は最強の保険でもある

国民年金、または厚生年金に加入していると、自分が障がい者になったときには障害年金が、死亡したときには遺族に遺族年金が支払われます。

 

障害年金は、初診日に国民年金(厚生年金)に加入しており、加入期間の3分の2以上の保険料を納めており、障害認定日(※)に障害状態であると受給されます。

(※)障害認定日:初診日から1年6か月経過した日、またはその期間内に病気やケガが治った日(症状が固定した日)

 

遺族年金は、死亡当時に生計維持関係があった遺族に支給されます。

遺族年金の受給額は下表によりますが、生命保険に入っていなくてもある程度の金額を受給することができます。

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参考:日本年金機構HP『遺族年金(受給要件・支給開始時期・計算方法)』を元に算出

 

さらに、厚生年金の加入者は、病傷手当の対象にもなります。

病傷手当金は、病気やケガで働けなくなった時に生活を保障するために支給されるお金で、4日以上仕事を休むと受給することができます。

仕事上の病気やケガは労災から出ますが、病傷手当は仕事以外のプライベートなものが対象です。4日目から最長1年6か月まで受給することができ、直近1年間の平均月収の約3分の2の手当てが支払われます。

 

障害年金、遺族年金、病傷手当と、民間保険で言えば生命保険、医療保険、就業不能保険を掛け合わせたような保険が、ひとつの保険料だけでまかなえてしまうのですから、公的年金制度は、まさに最強の保険と言えると思います。

 

3階建ての年金制度をうまく活用しよう

年金制度には、1階にあたる国民年金、2階にあたる厚生年金(これらを公的年金といいました)の他に、3階部分として企業や個人が自主的に設立、加入する私的年金があります。

 

【1階】国民年金(老齢基礎年金): 国民全員がもらえる(※)

(※):年金保険料を10年以上納める必要がある

【2階】厚生年金(老齢厚生年金): 会社員と公務員がもらえる

 

【3階】1階、2階に上乗せできる年金(国民年金基金厚生年金基金企業年金など) : 任意で加入していた人がもらえる

 

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会社員や公務員は、厚生年金にも加入しているため、月10~17万円の年金が受給できますが、自営業者、フリーター、専業主婦は老齢基礎年金だけだと月額約6.5万円となってしまい、心許ないと思います。

そういう方は、私的年金を活用するなどして、老後資金の準備を怠らないようにしましょう。

特に、個人で年金資産の運用ができるiDeCo(個人型確定拠出年金は、加入者掛金の全額が所得控除の対象となり、所得税や住民税の軽減がされるため、節税対策としても使えるお得な制度です。収入に余裕のある方は、つみたてNISAと合わせてぜひ活用してみてください。

 

年金受給受給のタイミング

基本的なことですが、どの年金も自分で請求しなければもらうことはできません。

年金がもらえる年齢の誕生日の三か月ぐらい前になると、日本年金機構から通知が来るので、通知の指示に従って必要書類をそろえて年金事務所や、役所の国民年金窓口に提出しましょう。

 

国民年金や厚生年金がもらえるのは、原則65歳からですが、申請すれば受給する時期を早めたり(繰上げ)、後ろにずらしたり(繰下げ)することができます。

年金を早くもらいたいという人は60歳から繰上げでもらうことができますし、逆に遅らせてもいいという人は70歳まで遅らせることができます。

受給時期を繰上げたり繰下げたりすると、年金受給額も変わります。

 

繰上げ・繰下げと年金受給額の関係

繰上げの場合、1か月受給を早めるごとに、年金が0.5%少なくなります。

60歳から繰上げすると、65歳時点では本来の年金の0.7倍しかもらえないことになります。

繰下げの場合、1か月受給を遅らせるごとに、年金が0.7%多くなります。

70歳まで繰下げをすると、65歳から受給した場合と比べて1.42倍の受給が可能となります。

この金額は、死ぬまで一生定額となります。

 

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「繰上げ」が得か、「繰下げ」が得かが気になるところですが、それは何歳まで生きるかによって違ってきます。

60歳から繰上げて年金をもらった人は、65歳から年金をもらった人に76歳で総受給額が追い越されます。

70歳まで繰り下げて年金受給を開始した人は、81歳で65歳から年金をもらっていた人に総受給額が追い越されます。

 

5年で1.42倍というのは、利回りで考えると年率7.3%です。

これだけの利回りをノーリスクで受けられ、しかもそれが一生続くということであれば、かなりお得ではないかと思います。

大多数の人は、自分がいつ死ぬかということはわからないのですから、余裕があれば繰下げをして効率よく資産形成をするのがよいのではないでしょうか。

 

まとめ

 

  • 年金を払って損をする可能性は低いが、個人での資産形成も考える必要がある
  • 年金制度は、うまく活用すれば節税にもなる
  • 老後資金に余裕があれば、繰下げをして効率よく資産形成しよう

 

今回は、社会保障制度のひとつである年金制度について学びました。

社会保障制度とは、人々が病気やケガ、老齢や失業など日常生活を送ることが困難な状況になった場合に、社会全体がサポートしてくれる仕組みです。

金銭的利害に関係なく、人々の生活の安定を図ることを目的として国が定めた制度なので、国民に不利があるものではないと考えて良いでしょう。

 

さらに、個人型確定拠出年金iDeCoなどの任意で加入できる、政府が推進している制度も合わせて活用したほうが、生活を豊かにする金銭的恩恵を受けやすいと思います。

 

政府の策定する制度の仕組みは、少し分かりにくい部分もありますが、理解すれば多くの人が活用できるお得な制度です。

お金の勉強をして、マネーリテラシーを高めるということは、このような世の中にあるお金に関する制度を組み合わせて、自分に適した豊かな生活をデザインすることに繋がります。

 

これからも少しづつお金の知識を蓄えていきましょう。