やすこふのお金の知恵袋

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いい会社って何?成長できる投資先を見つけるための心得

どうも。やすこふです。

3人家族のパパとして家計を支えながらゆるーく経済的自立を目指しています。

 

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皆さんは会社は誰のものだと思いますか?

社長のものでしょうか?従業員のものでしょうか?それとも株主のものでしょうか?

 

会社は自分の資産をリスクに晒しながら、企業に資本金を提供する「投資家」のものとも言えます。

経営方針を策定し、全社員を導くリーダーである「社長」のものとも言えます。

また、日々一生懸命働き、会社を守る「従業員」のものと言ってもいいでしょう。

 

企業は様々なステークホルダー(※)を抱えながら成立しています。

(※)ステークホルダー:企業の経営行動に対して直接的・間接的に利害が生じる関係者のこと。株主、従業員、顧客、取引先、地域社会など。

これら全員が貢献した分だけ利益を得ることができなければ、成長を続けられる企業にはなれないでしょう。

 

今日は、良い会社とは何か?について書いていきます。

と言っても、すぐに値上がりする株の見つけ方とかではありません。

もっと根本的に、成長する会社とは何かということを投資家目線で考えてみたいと思います。

 

それでは宜しくお願いします。

 

 

投資家と企業の関係を保つ市場原理

投資家にとって良い会社とは何かを考える手がかりとして、投資家と企業の関係について述べられた偉人の言葉を紹介します。

 

18世紀イギリスの経済学者 アダム・スミスは、著書『国富論』の中で、「(市場は)個人個人が自分の利益を追求することによって、見えざる手に導かれるかのように社会全体の利益にもなっている」と語っています。

アダム・スミスは、自分の利益を出すための利己的な活動が、社会全体の利益を生む社会貢献につながっており、まるで誰かが導いているかのようだと感嘆しているのです。

国富論』の中では、単に「見えざる手」とのみ書かれていますが、その「手」があまりに神がかった素晴らしい仕事をすることから「神の見えざる手」として知られるようになりました。

 

株式投資と「神の見えざる手」

市場とは、売り手と買い手が出会う場です。株式市場においては、株式を売買することで企業と投資家が出会い、お金の流れが生まれます。

 

企業はビジネスを動かす元手を手に入れるために株式を発行し、投資家は企業のビジネスに魅力を感じてその株式を買い取ります。

投資家の出したお金は企業の資本となり、企業はそれを元手に工場を建設したり、材料を仕入れたり、人を雇ったりします。

事業がうまく行けば、企業は元手以上の富を生み出して、投資家や従業員や社会に還元することができます。

そして、還元されたお金はまた世の中に回って、一部はまた資本となり、どんどん世界は豊かになっていきます。

この富の再生産サイクルこそが、資本主義のメカニズムです。

 

この時、企業や投資家は、極端に言えば自分の利益だけを追求しています。

企業は資本を手に入れて事業を大きくしたいと思っているし、投資家は良い企業の株式を買って儲けたいと思っています。

 

このような思惑から、企業はより多くのお金を手に入れようと、良いビジネスをもった良い会社になろうします。そして、自社の経営内容を投資家などの部外者に対して説明するようになります。

投資家は、決算や事業内容を血眼になって吟味することで、より利益を還元できる企業を選ぼうとします。

企業も投資家も、自己の利益を最大化する為に努力しているだけですが、結局、資本を得られるのはちゃんと儲けを出して、世の中を豊かにできる会社に絞られます

 

このように、それぞれの利益の追求によりながらも、しかるべき企業にお金が流れ込み、社会全体が豊かになっていくことが、私たちの生きる資本主義社会なのです。

 

資本主義社会における投資家は、リスクをとって企業に大事なお金を投じ、社会の成長を支える縁の下の力持ちと言えるでしょう。

投資で儲けたいだけであっても、それが世のため人のためになっているのです。 

 

企業は何のために上場するのか

企業が株式を上場することを英語で「Going Public」と言います。

つまり、それまで企業の経営者や親族等の関係者が保有していた株式が、広く一般に売買される様になるのです。

 

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上場により、経営者は思い通りに株主を選んだり、好き勝手な経営を行うことができなくなります。企業が私的なものから公的なものへとステップアップするわけですから、当然のことと言えるでしょう。

公的な存在となった企業は、決められたルールに従って、投資家の期待に答えるべく透明で成長性の高い経営をしなくてはなりません。そして、株主のために利益を上げ続けなければなりません。

 

上場とは、経営者が投資家の期待に答え続ける覚悟が試されることでもあるのです。

そのような厳しい世界に、あえて経営者が飛び込むのはなぜでしょう。

 

株式上場の目的

株式上場を果たすことで、企業には大きく2つのメリットが生まれます。

 

ひとつは、株式の流動性が上がること、つまり、株式が換金しやすくなることです。

たとえば、創業者が100%の株式を保有している企業を上場させれば、創業者は株式の売買益を得ることができます。

上場前に社員にストックオプション(※)を渡していれば、それが社員に対する報奨にもなります。

(※)ストックオプション:株式会社の従業員や取締役が、自社株をあらかじめ定められた価格で取得できる権利。

 

もうひとつは、資金調達がしやすくなることです。

企業は新しく株式を発行することで、その株式を買う人達から多くの資金を集めることができます。

企業が資金を調達する方法は、株式を新規発行することによる直接金融と、銀行からの借り入れなどの間接金融の二通りがありますが、株式による調達資金は、銀行から借りた資金と違って返済期限がないため、企業がじっくり成長投資に使うこともできる大事な資金源となります。

  

投資家から見る上場企業の良し悪し

日本では上場に対するメリットを十分に理解していない企業も多く、株式の新規発行による資金調達を過去数十年も行っていない企業も稀ではありません。

現金を豊富に保有していたり、設備投資が不要なために資金調達が必要ない企業でも、東証一部上場企業」というブランド力を保つためだけに上場している企業もあるようです。

そういう企業は、株式市場にとっては非合理的であり、良い会社とは言えないと思います。

 

株主を見ない日本の経営者

株式会社の社長(経営者)を決定する権限は、本来であれば株主にあります。

しかし、日本の企業は、従業員からの叩き上げの社長が多く、今の社長が次期社長を指名するのが一般的となっているように思います。

このような人選方法が続くようであれば、役員の目は社長ばかりにいき、会社所有者である株主に向かなくなるのは必至です。

 

また、自社株も持たずに経営をしている取締役を抱えた企業も多く、そうした企業の経営者の頭の中は、どうしても給与や賞与等の安定した収入にいってしまいがちです。投資家と同じ目線に立てず、株価に連動するリスクとリターンに対しては疎くなってきます。

前章で述べたとおり、株式会社は、株主から集めた資金から利益を生み続ける目的で株式を発行しているにも関わらず、自社の株式を保有しない経営者は、いかに退職金や賞与を受け取るかということに主眼をおいてしまい、保守的な経営に走りがちです。

 

良い経営者と悪い経営者

投資家目線に立つと、企業のあるべき姿とは、毎年毎年利益を着実に積み上げ、世の中を豊かにすることのできる事業をもっていることでした。

そして、企業は経営者の経営方針次第で着実に成長できるかどうかが大きく左右されることを学びました。

それでは、私たちが投資をする際に確認しておきたい経営者の良し悪しとはどんなことでしょうか。

 

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株主(投資家)にとって良い経営者とは、自らの利益ではなく、会社の成長と株主の利益の最大化のために運営をする人であり、会社に損害を与えないために常に注意を払うことのできる人でしょう。

したがって、株主は、どのような資金配分が企業価値向上に最も寄与するのか、最大のパフォーマンスを追求する判断ができる能力の高い経営者を、業務の委託対象として選びます。

 

一方、悪い経営者とは、会社を私物化し、株主の目線に立てない人と言えます。

経費を業務効率や企業価値向上以外の無駄な事に使うことは、経営者でなくても許されざる行為ですが、会社の余剰金(※)についての使い道明確にしないなど、意味もなく企業にお金を溜め込む行為も株主にとっては経営者の怠慢と見なされます。使い道のないお金があるのであれば、配当として株主に還元されるべきだからです。

(※)余剰金:企業が保有する純資産から資本金・資本準備金を差し引いた残りの金額。つまり、企業が多めに確保しているお金。

何度もお伝えしてきた通り、投資家は常に自身のお金をリスクに晒し、最大限のリターンを追求しているのです。

 

また、企業同士が株式を購入し合う株式の持ち合いも株主にとっては悪とみなされます。企業側からすれば口出しする人が少なくなるので、経営が楽になるのですが、そのために企業の資本は利益に回らず、企業成長は停滞します。また、一般株主の意向が会社に反映されなくなる恐れもあります。

 

これまで見てきたように、悪い経営者は株主から委任を受けているという認識が希薄です。

株主目線での経営がされない背景には、オーナー経営者が少なく、従業員から経営者になるケースが多いためだと思います。

経営者が株主側ではなく、従業員側の目線に立ってしまうのです。

自社株の保有ストックオプションの付与率が低いため、株主目線に立つ機会が殆どないためでしょう。

 

まとめ

 

  • 儲けを出して、世の中を豊かにできる会社だけが資本を得られる
  • 企業は資金調達を目的として株式市場に上場している
  • 株主目線に立てる経営者が企業成長の鍵

 

投資家は、着実に利益を積み上げ、株価を押し上げてくれるであろう企業に大切なお金を預けます。これは、市場原理からすれば何も後ろめたいことはなく、資本主義社会において世の中を豊かにするためになくてはならない行動とも言えることを学びました。

 

そして、私たちが注意を払うべきなのは、企業が預けているお金に対して紳士に向き合うことができているか、預けたお金を効果的に経営に回せているかという事でした。

 

経営者がしっかりと経営しているかどうかは、3ヶ月に一度発表される四半期決算で業績を確認することができますし、コーポレート・ガバナンスにより企業の統治体制を見ることができます。

自分の大切なお金を預ける投資先ですから、株式を保有する企業の情報ぐらいはしっかりと確認しておきましょう。